絶対彼氏
試す
「こんなにそっくりなのかよ」


段ボールの中で目を覚ました洋二に、雄大も目を見開いている。


「すごいじゃんこれ! こんなのがたった6万円だよ!?」


成美は興奮気味にそう言って、あたしの肩を叩いた。


でも、あたしはそれ所じゃなかった。


目の前の洋二がいる。


あたしがずっと好きだった洋二がいる。


そのことが嬉しくて、目の奥がジンジンと熱くなっているのだ。


泣くまいと思っても、嬉しさは我慢することができない。
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