メールチェッカー 【1】

その後、葉子と関口は別れた。

関口は少しだけ罪悪感を持った。


確かに自分のものをあれこれ盗み見る葉子の癖が好きではなかったが、結果的に騙してしまったのは事実だ。


けれど、黙って見ていた罪とこれでチャラだとも思った。






萌香はその性格から、よくモテる。

男性からの誘いも多いらしく、始めは冷静だった関口もだんだん気になりだしてきた。


萌香がトイレに立った隙に、思わず携帯に手を伸ばしそうになる。




――ダメだダメだ。

慌てて首を振った関口。


少しだけ、葉子の気持ちがわかったような気がした。




□ 彼女の癖 □ / End

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