ヴァンパイアの花嫁
「……今後、ティナに手を出したら私は黙っていませんよ」


レオンはイスから優雅な動作で立ち上がった。


「あの娘になぜ固執する?」


ガナンシアが聞く。


「貴方にはわからない」


「我が息子、お前があの娘を娶るのならばもう何も言わない。しかし人間の間ではだめだ。ヴァンパイアとしてなら喜んで迎えよう」


ガナンシアは妥協案を突きつけた。


レオンはフッと口元を緩めると部屋を出て行った。




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