君の隣でその白いドレスを着たくて
第1章

図書室






5月。

真新しい制服に胸の高鳴りを覚えた入学式から、はやくも1ヶ月が過ぎた。

学校にもだんだんと慣れてきて、知り合いが一人もいなかった教室にも、今ではすっかり溶け込んで、友達もそれなりにできた。


空がオレンジ色に染まってきた。

早く帰ろうと足を進めるあたしの目の前に、白いものが舞い降りる。


「紙・・・?なんで上から・・・?」


地面に落ちてしまったそれを拾い、上を見上げる。


「あそこかな。」


カーテンがはためいている窓がひとつだけあり、きっとそこから落ちたのだと思った。

あたしはそれを持ったまま図書室へと向かう。

これって服のデザインだよね・・?

歩みを進めながらも、どんな人がこれを書いているのか少し想像したりしていた。


「失礼しまーす。」


そういいながら扉を開ける。

静かな部屋に自分の声だけが響く。




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