たった二週間だけだったけど、遠山さんの存在が私の考えを大きく変えてくれた。
美麗さんみたいなタイプはずっと苦手だったけど、遠山さんがいてくれたから彼女のいじらしい面に気づくことができたんだもの。

たじろいだままの美麗さんに、遠山さんはにっこりと笑い、大海のような包容力をもって、私と美麗さんを同じように抱き寄せた。


「あー、愛されてるわぁ私。幸せだなぁ」

「遠山さん」

「美麗ちゃん、百花ちゃんとなんでも話せるようになりなよ。私が見たところ、ふたりは結構相性いいと思うよ」

「……遠山さぁん。寂しいです」


そこからわんわん私たちが泣きだしたから、男性陣はぎょっとしたようにこっちを見ていた。


「何してんだよ、遠山」

「阿賀野さん、これがモテる女ってやつなんですよ。ちょっとは見習ってもらってもいいですよ。今、阿賀野さんやめても誰も泣かないでしょう」

「そ、そんなことねぇよ!」


茶々を入れてくる阿賀野さんをもやり返し、圧倒的な包容力をもって私たちを受け止めてくれた遠山さんは、偉大だったと思う。

いなくなって寂しいし、心細くもある。
だけど、いつかもう一度遠山さんに会えたときに、褒めてもらえるように頑張りたいって思えた。

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