私の気持ちと君の想い
別れ





「椿〜、帰ろうぜ」




今は下校時間、ほとんどの人はもうすでに帰っているか、部活動に行くかのどちらかだった。




椿というのは、私の名前。




雨水 椿(うすい つばき)




教室に入ってきて早々、帰ろうと言ってきたのは私の大好きな和輝くん。




フルネームは吉澤 和輝(よしざわ かずき)。




高校入ってから出会って、同じクラスになって、好きになって、やっとの思いで告白した。




和輝くんも私の事が好きだってわかって、私達は付き合った。




もうすぐで、付き合ってから1年経つ。




でも、最近の和輝くんは……




私じゃない、違う女の子の事を見てる。




最近、あの子の事…




目で追うようになったね。




私と話してる時よりも、あの子と話してる方が楽しそうに笑ってて…。




それはきっと、和輝くんがあの子に恋心を抱いてるからなんだと分かった。




つまり、私が和輝くんの事を好きなだけ。




もう付き合い始めたあの頃みたいに、和輝くんからは心の底から“好き”とは言ってくれない。




付き合ってるはずなのに、私の片想いでしかなかった。




今は付き合ってるっていう、形だけ。




だから、私は決めた。




< 1 / 225 >

この作品をシェア

pagetop