幸せの種
Prologue


一人では生きられない小さな私は

この世に生まれてから 

多くの人に育ててもらった 


母親、祖父母、叔母

それから……他人である先生達。

コウ兄ちゃんをはじめとする学園の先輩達

そして、幼馴染の琉(りゅう)君。


肉親からの愛情に飢えていた私は

ただひたすら、琉君を信じて待った


琉君も、それに応えてくれた

私達は似たもの同士だったから


『負の連鎖』を断ち切るためには

何が必要なのか


琉君は

「胸を張って生きること」だと言った

私は……
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