俺にもっと溺れろよ。
好きになってほしい






「なに、桃花!


もう、山下のこと陽翔くんって呼んでんの」





わたしは、風ちゃんに先ほどあったことを話していた。


話していたと言うより話さないとダメな雰囲気が風ちゃんの周りにありえないほど漂っていたので話していると言った方が正しいだろう。



「ダメだったかな......」





さすがに名前で呼ぶのは早かったかもしれないかも......。


だけど、断る理由がまったく無かったから。


元々、断るのが苦手っていうのもあるんだけどね。




「ダメとかじゃないけど。。。


ほんと、あんたはモテるから困る」





困った顔をしながらため息を「はぁ」と漏らす風ちゃん。



誰が、モテるんだ?



「モテるって誰が?」





わたしがそう聞くと。


さっきよりも困った顔をする風ちゃん。


なんか、おかしいこと聞いたかな?




「もぉ......ほんと鈍感すぎ。


桃花かがだよ......!!」





「......グフッ」






想像もしていなかった言葉を聞いて、口に入っていたお弁当のおかずを思わず吹き出しそうになる。



あ、危なかった......。


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