彼女に落ちるまで~甘い運命 修一side

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俺の理不尽な言い掛かりに、彼女は狙ってるのかと思うほど、俺の笑いのツボを押しながら返してくる。

ちょっとのやり取りが、本当に楽しくて。

俺は自分でも理解できない、咄嗟の行動を取ってしまう。

食事に誘ったり、帰ろうとする彼女がドアを開けるのを阻んだり。

何とか食事の約束を取り付けて。
彼女がドアを開けて出ていくのを、軽く会釈をして見送る。

ドアが完全に閉まって、今まで座っていた椅子に、ドサッと乱暴に腰を下ろす。

一通り、やり取りを思い出して、あんまり必死な自分に、首を捻る。
俺は、一体何がしたいんだ?



──安心して話ができる、女友達ができそう、ってことかな?

なんとなく、誰に言うわけでもなく、自分自身に言い訳をして。

軽く会議室を片付けて、部屋を出た。

何故だか、終業後が楽しみで、胸が暖かい。

さてと、待たせるわけにはいかない。
定時で仕事を終えるべく、俺は足早に部署に向かった─




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