カンケイ。
カンケイ。


ラブホのベッドの上で、私たちはお互いを貪る。


恋人ではない、だけど私たちは離れられない。


高校の同級生であった私たちは、飲み屋街でばったり再開したある日からすっかりセフレとなっていた。


お互いが、お互い以上の相性の相手を見つけられず、だけど恋愛感情は一切ない。


というより、恋愛感情が生まれない。


興味がないわけではない。


お互いのことを信用、信頼しているが踏み込まない距離感が心地よく、それ以上を求めていない。


かつて、私たちはそれぞれに恋人がいた。


恋人に不満が募り、喧嘩を繰り返していた私。


恋人の束縛に辟易していた彼。


少し遊んでみようとした私の好奇心と、誰でもいいから欲求不満を解消しようとしていた彼。


ある意味利害が一致した。


そして重ねた体。


私はその日初めて強い快楽を味わった。


そして彼も、私の体に夢中になった。
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