仕事も恋も効率的に?
どっぷりと眠りについてしまい、2時頃に目が覚める。
相変わらず綺麗な顔をしたコウさんは、私を抱きしめながら、すやすやと寝息を立てている。
起こさないように抜け出し、リビングに戻る。パジャマに着替え、ちょっと冴えてしまったので、お酒でも飲もうとキッチンへ行く。

使い勝手もいいし、シンクも広いし作業しやすくていいなぁ、ここ。まぁ、料理はあまりしない方で、だいたい外で済ませるか買ってもどることが多かった。別段無理をしている訳では無いが、頑張って料理覚えないと、なんて思う。

明日の朝スムージーにしようと、とりあえずチアシードを戻し、冷蔵庫にいれる。
葉野菜とバナナ、低糖質の豆乳を用意しておく。

『...みち...』
『コウさん!ごめんなさい、起こしました?』
『んー...そーじゃない...』

ぎゅうっと抱きしめられ、驚く。

『コウさん?』
『...勝手にいなくなったらダメでしょ...』
『ちょっと目が覚めちゃったから...』
『...んじゃ起こせよ...。いないから焦った...』
『クスクス...笑。どこにも行きませんよ 笑』
『...ん、約束...』
『はい 笑』

ちょっと拗ねてるコウさんが可愛く見える。

『...俺も飲む』
『ん、持っていくから』
『ん。ふぁー...、ベッドいこ。向こうで飲みながらテレビ見よ』
『ん、じゃあ、作るものも持っていくから待っていてください』
『一緒にいく』
『クスクス わかりました 笑。んじゃ、ボトルとアイスバケツ持ってください』
『りょーかい』

アイスグラスに氷を入れ、炭酸水とマドラー、グラスを持ってベッドルームに行く。
サイドテーブルを出し、ベッドに入りながらポンポンと隣を叩く。

『早くおいで』
『はぁーい』

隣に滑り込むと、肩に腕を回してくれる。
心地よく、コウさんの好きなラリー番組を見ながら雑誌をめくる。

『...これ、似合うんじゃないか?』

パラパラとめくっていたページをみて、コウさんがニコニコして言う。
タイトめのスカートに、華奢感のでるとろみシャツとロングカーデ。確かに、タイトスカートは履かないなと、ふと思う。

『似合うかな?』
『まー、お前だいたいなんでも似合うから。明日買い物行こっか?あ、今日か 笑』
『...もう。明日もじゃあお出かけしよーね』

ニッコリ笑われるとドキドキしてしまう。
そのままキスを落とし、雑誌がベッドから滑り落ち、テレビもつけたまま、2人の世界に入ってしまう。

ずっとこのままがいいな...。
そんな気持ちが溢れてくる。

朝まで、このまま。
いや、ずっと...生涯このまま過ごしたいと思える。

そんなみちとの週末は、あっという間に過ぎてしまう。
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