十一月も下旬に入るとそこから一気に十二月となり、師走はあっという間に過ぎていく。

厚手のコートが手放せなくなった今日は、十二月二十四日。クリスマスイブ――。

ここから更にどたばたと年末に向かって今年が終わっていく。

朝、枕から顔を上げて枕元のスマホを手に取ると、新着メッセージが一件入っていた。

ぼんやりと寝ぼけた目で画面をタッチする。

メッセージアプリの画面に現れたのは、〝HAPPY BIRTHDAY〟の文字が踊るスタンプと、【沙帆、二十六歳おめでとう】という樹からのメッセージだった。

十二月二十四日、クリスマスイブ――。

今日は沙帆の二十六回目の誕生日だ。

子どもの頃は、クリスマスイブと自分の誕生日が一緒だということが損をしている気分だった。

もちろん、二十四日は沙帆の誕生日、二十五日はクリスマス、と区別はつけてお祝いしてもらっていたけれど、お祭りごとが続くというのは楽しみがまとまっていてつまらない。

誕生日が春とか夏なら、年に二回のお楽しみができるのにと、本気でそう思っていたのだ。

でも、それも子どもの頃の話。

大人になった今となれば、逆にまとまっていて便利だ。

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