高校生活全てにおいて!
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櫻井 奏(当時1年生)「1年5組。櫻井です。軽音とか、楽器とか初めてなんでよろしくお願いします。」
佐倉 颯斗(当時2年生)「おーおー!今年はまた美男美女が入ってきたなぁ!みんな初めてかー。にしても君。すんとしてるねぇー。」
櫻井 奏「すんとしてる?」
佐倉 颯斗「冷静?って言うか、華があるなー!名字ちょっと似てない?よろしくな!」
うぉー!笑顔かっけぇ!え、かっこいい
櫻井 奏「よ、よろしくお願いします」
颯斗先輩との、ファーストコンタクトはこんな感じだった。初めてあったときから、まぁ一目惚れと言うやつだろ。
優しい先輩はすぐに、私が軽音部である理由になった。
櫻井 奏「実は、なんの楽器がいいのかわからないですよね、」
佐倉 颯斗「んー。櫻井は何でもできるからなー。俺てきには、ベースが似合ってると思うけど声もいいしなー。」
櫻井 奏「ベースにしよっかな」
佐倉 颯斗「あ!どっちもやれよ!ベースとボーカル!絶対に似合うよ!そしたら俺もおしえてやれるし!」
櫻井 奏「えー!本当ですかー?教えてくださいね?笑笑」
佐倉 颯斗「おぅ!任せろ!」
佐倉先輩が、行ったとおりにすれば割とうまく行くもので。私はこの2つで、今もうまく行ってる。颯斗先輩は、言ったとおり、事細かく教えてくれた。
佐倉 颯斗「え?絶対に?」
櫻井 奏「当たり前ですね。テストで10位に入れば何でも言う事聞いてくれるって言ったのは先輩でしょ?」
佐倉 颯斗「いや、まさか本当に取ると思ってなくて!すごいな!何すればいいん?」
私の頭をなでながら言う先輩が、誰よりもかっこよく見えた。
櫻井 奏「名前で読んでほしいです!」
佐倉 颯斗「え?そんなんでいいの?櫻井のことだから、奢れとか言うのかと思ったよ笑笑…奏?」
櫻井 奏「いい!それで行きましょ!あー!次はそれで!」
佐倉 颯斗「なんか付き合ってるみたいだな笑えっ、俺も頑張る!」
櫻井 奏「すぐ、そーゆーこというともてませんよ」
嘘です。もててます
佐倉 颯斗「いやー、奏から、もててるからな俺は!笑笑」
櫻井 奏「なんなんですか!!!」
颯斗先輩とは、それからお互いに名前で呼び出した。田中くんは、色々言ってたけど流石に先輩となると何も言わなくなった。
佐倉 颯斗(当時3年生)「奏!生徒会長なれちゃった!」
櫻井 奏(当時2年生)「良かったですね。おめでとうございます。」
佐倉 颯斗「おーおー、相変わらずだな笑笑えー、何頼もうかな笑笑」
櫻井 奏「エロいのはだめですよ。」
佐倉 颯斗「え?!俺をなんだと思ってるの!?ひどい!」
櫻井 奏「冗談です笑笑」
佐倉 颯斗「笑笑。じつは、ここに水族館のペアチケットがあります。俺は、イルカが好きです。そして君は、ペンギン好きですね?」
櫻井 奏「なんですかそのフリ笑笑そうですね。私は、ペンギン好きです。」
佐倉 颯斗「よし!行こう!日曜日!」
櫻井 奏「曜日指定ですか?いいですよ。10時からで」
佐倉 颯斗「よっし!!デートだな!!」
櫻井 奏「ふざけないでください」
プライベートであうのは、初めてのことで服褒められるとか慣れてない私を、イルカショーでずぶ濡れにしましたね。
佐倉 颯斗「うわっ!ごめん!せっかく可愛い服だったのに!」
櫻井 奏「そうですよ!なんですか!このイルカショー!」
佐倉 颯斗「奏がこんなに怒るの初めて見たかも」
櫻井 奏「何喜んでるんですか!!」
佐倉 颯斗「早いし、変なタイミングだけど、ハッピーバースデー」
颯斗先輩が差し出したラッピングの中には、イルカがハートを作ってるバスタオルと、ペンギンが二匹並んだぬいぐるみが出てきた。
櫻井 奏「渡すタイミング遅いですよ!…。ありがとうございます。大事にしますね笑」
佐倉 颯斗「今のは、照れたかも笑いいえ!ペンギン見に行こ!」
私の手を取って走り出す颯斗先輩と私を見て知らない人が、「リア充いいな。」って言ったのは照れた。
なんだかんだその後何回かデート(遊び)をして、颯斗先輩の卒業を迎えた。
櫻井 奏「ゔぇーーーーーーん」
佐倉 颯斗「え?ぇぇ!奏どうした!平気か?!」
櫻井 奏「卒業しないで下さーい」
佐倉 颯斗「ゔーん。そう言われてもなぁ笑後輩に愛想をよくしてやるんだぞ!あ!よく睨んでくる幼馴染にもよろしくな笑笑」
櫻井 奏「こんな時に何なんですか!」
佐倉 颯斗「最後じゃないからもう泣き止んで。最後じゃないから。またデートに行こうな。」
櫻井 奏「デートじゃないです、ゔわーーわん」
佐倉 颯斗「振られたかー笑笑」
櫻井 奏「告ってもないです!また遊んでくださぁいヒック」
佐倉 颯斗「告白してなかったけ?笑笑もちろん遊ぼうな。ベタかもだけど、大学で待ってるからな」
うちの高校は、大学付属で誰だって。私ですら大学は同じなのにその一言で何故か落ち着いた。
佐倉 颯斗「泣いてる奏ちゃんにひとつだけ!」
櫻井 奏「泣いてないですーなんですか?」
佐倉 颯斗「泣いてる泣いてる笑笑実は、名前呼びした女子、奏でが初めてだよ。いい?1回しか言わないよ?」
櫻井 奏「嘘ですそんなの!モテる生徒会長様は信じません!ゔぇーーーーーーんなんですか?早く言ってください」
佐倉 颯斗「本当だよ!奏には嘘つかないしこのあとのも嘘じゃないから!
…。好きだよ。」
櫻井 奏「えっ?」
佐倉 颯斗「泣きやんだ!返事は今じゃなくていい。奏が高校生のうちにもう一回会いに行くから。その時にね?」
櫻井 奏「最後の最後にずるいです!!」
佐倉 颯斗「最後じゃないよ笑笑」
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まぁ。そう。ようは、いや。颯斗先輩のあの言葉が本当だったとして。今も颯斗先輩の気持ちが変わらなかったら。
文化祭の日が、ある意味最後なのだろう。
金田 陵「奏先輩!」
櫻井 奏「ん?」
金田 陵「部活終わります!」
櫻井 奏「え!嘘!はや!」
金田 陵「ボーッとしてどうしたんですか。明日も待ってますからね!」
櫻井 奏「もちろん。」
部長「あ!櫻井!早く上がっていいよ。彼氏待ってるよ笑笑」
櫻井 奏「彼氏ぃ?」
ドアのガラスをみると、
金田 陵「生徒会長…。」
櫻井 奏「田中くん?」
金田 陵「…。あの先輩何なんですか?」
櫻井 奏「はぁ…。ただの幼馴染。」
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