焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲
ドラマティック・メモリー
織田くんからプロポーズされてから、目まぐるしく日々は過ぎていった。

みどりは泣いて喜んでくれて、会社や両親にも報告するとみんな温かく祝福してくれた。

そして織田くんが戻ってきてから、まずは私の両親に彼が結婚の挨拶に来てくれて、今日は私が彼のご両親に挨拶に向かったんだ。



「疲れた……」

自宅に着くと同時に緊張感から解放され、どっと疲れが押し寄せてきた。

ソファに力なく座ると、すぐに織田くんも私と寄り添うように腰を下ろした。

「お疲れ」

私を彼は笑顔で労ってくれたけれど……。

「織田くん、私大丈夫だったかな? 失礼なかったかな?」

今日一日、彼のご両親と一緒に過ごしたものの、不安しかない。

ふたりとも穏やかで優しい方だったけれど、失礼がなかったか心配になる。

「大丈夫だよ。父さんも母さんもすっかり滝本のことを気に入っていたし」

「……本当に?」

それでも不安は拭いきれなくて聞くと、織田くんは目尻に皺をたくさん作って笑う。

「本当に」

力強く言うと抱き寄せられる身体。
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