「可愛いって言うならこのまま30歳まで結婚できなかった時に、結婚してください」

こんな姿を見られて、私はこのままベランダから飛び降りて死んでしまった方が人生楽かもしれないと、つばを飲み込んだ。

唖然とした顔でも、やはり喬一さんは顔が素敵だなってパニックで逆に冷静に相手の顔を見てしまった。

でもなぜか、彼は表情からは気持ちが読み取れないまま、静かに言った。

「30歳とか面倒だ。今すぐ結婚すればいいだろ」
「はいは……え?」
 説教が始まるかと思って流して聞いていたのに、耳を疑った。
「今、一番綺麗な時期にそんな寂しいことを言わない方がいい。よって、今すぐだ」
「え……ええ?」
「6歳も年上の、俺なんかで良ければ、だけどな」

少しはにかんで笑う。その姿に息が詰まりそうなほどときめいてしまった。

ベランダから飛びおりとうとしていた私の決意ごと、喬一さんはさらってくれた。


本当にその一か月後には籍を入れてしまうんだから、本当に彼はチャレンジャーなのだと思う。