遙季と光琉は兄妹のように育った。

お互いの家を行き来して、誕生会などのイベントも二家族で一緒に行った。

勉強も遊びも、二人でするのが自然だった。

光琉と遙季は、小学校、中学校の在籍期間が重なっていた間は一緒に登校していた。

中学3年までの光琉は、小柄で目立たない地味な眼鏡男子だったが、高校生になると身長が180cmになり、髪型も今風に変えて華麗に高校デビューを果たした。

遙季が高校に入学するまでの2年間に、光琉に告白してきた女子生徒は10人以上。

その誰にも靡かず、クールな姿勢を崩さない光琉は、難攻不落のイケメン眼鏡と讃えられていた。

それなのに、3年生になった途端、光琉は遙季を伴って登校し始めた。

「光琉、待ってよ」

「遙季、急げ。おいてくぞ」

2人が学校に着くと、校門近くにいた学生がざわめいた。

難攻不落のイケメン眼鏡が新入生と歩いている。

その上、呼び捨てして笑いかけている。

二人の噂はあっという間に広まった。

遙季を査定する女子生徒達。

光琉と同じ学校に通えるようになった嬉しさに浮かれる遙季は、くつ箱の陰から鋭い双眸を向けているロングヘアの3年生に気づいていなかった。

この作品のキーワード
幼なじみ  先輩  ジレジレ  初恋  嫉妬  イケメン眼鏡  精神科医  公認心理師