【紫・超短編】二人きりで、そおっと
視覚障害者のコロニー
現在から遠い未来の何処かの国で……

まっ暗闇の中、災害などで破壊された事により、施設が無いため、大勢の視覚障害者が、交ざり、守りあう、大気汚染から身を守る、灯りの無いコロニーで

暗闇の中、合言葉が合えば、睦あう為の準備が行われ、アベックは、毎夜毎夜、その遊戯に魅せられ、開花してゆく。

女の「どーしたん」は男の「あーちゃん」で
女の「ふるえ」は男の「ご飯(じゃない)だよ」で
女の「ただいま」は男の「おかえり」で
女の「ねむたーね」「えへ」「お布団入ってよ」「てろひろ」は男の「ねむたーね」「えへ」「お布団入ってよ」「てろひろ」だ。


意味は二人にしかわからない。だが仲睦しい二人を妬む誰かが、女の相手のふりをして何度か女と睦んでしまう。

女には、二人の為に働きにでる、彼しか、相手が居ないのに、睦みが日に二度ある日を変だと思ってるだけ。

だから不倫相手と女が睦むのを、男の作業予定が変更した偶然で、見てしまう。ショッキングシーン。

言われた通りに開く股。
相手のモノを受入れ体を別方向に揺する二人

なすすべくもなく彼は見ている。

女は男同様に快楽を感じ 呆ける。

怒り心頭の彼は、遊戯が終わり次第、大きな罵声を発した。

何を言ったかは覚えていない。
そして知らない。
二人がどんな表情をしたか等。



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