どこから思い出そう……

 あれは7年前。私がまだ高校生だったころ。
 うちの家は、私が生まれてすぐに両親が離婚し、母親が親権をとった。
 養育費を十分にもらえなくて、母だけの収入では厳しく、高校受験のときに「公立もしくは都立なら何とか行かせてあげられる」と言われていた。

 当然、塾に行っていなかったけど、勉強が好きだったので成績だけはよく、とある私学の特待生として学費を免除してもらえることになった。

 その高校とは、金持ちの子どもたちが通うとても品のいい学校で、学力のレベルとしては中の中くらい。大学進学率はそこそこな感じ。

 私が入学する年から特進クラスが設けられることになり、学力レベルを上げるため、こうして頭のいい生徒を特待生として招き入れる方針に変わった。

 そのため、こんな貧しい家庭の私が私立に通えることとなり学費も免除された。

 そういうわけで、私立高校に入学したわけだけど、そこにいる生徒たちは裕福な家庭の子たちばかりだ。

 中には芸能人の子どもや、政治家の子どもなんかもいる。

 持っているもの、身に着けているものは高校生にそぐわない一流品ばかりで、校則はあるものの隠れて持っているのはハイブランドのものばかり。