停留所で一休み
第4話 自暴自棄
次の日。

私は退職届を持って、高田部長の元へとやってきた。

部長は差し出された封筒に、触れることすらしなかった。


「後悔はないのか?」

ただ静かにそう言った。

「はい。」

私の返事も、一言だけだった。


「もちろん、引き継ぎはきちんとして辞めますので。」

「どのくらいで引き継げる?」

「一ヶ月……いえ、三週間あれば引き継げます。」

私の言葉に部長は、”うん”と聞こえるか聞こえないかぐらいに、小さく頷いた。

「あの、部長?」

はっきりしない部長に、ちょっと不安に思う。

「受理して……頂けるんですよ、ね。」

部長はしばらく私を見ると、にこっと笑って口を開いた。
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