本日も何事もなく営業をしていたしあわせ食堂だったが、ひとりの来客により店内にどよめきが走った。
 店内で食事をしていたお客さんは全員がその手を止めて、ぽかんと口を大きく開く。そしてすぐに、それはいけないと思い直してぎゅっと口を閉じる。
 全員の心の声は『どうしてこんなところに貴族が!!』と満場一致だ。

 優雅な仕草でしあわせ食堂へやってきた彼女は、アリアを見つけて嬉しそうに微笑んだ。
「アリア様、ごきげんよう」
 たったそれだけで、アリアに店内すべての視線が向けられる。
 声を発したのは、ジェーロの皇帝リベルトの妃候補として王城に滞在している姫のひとりだった。

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