中に入ると、オレンジ色のライトの光が、目を刺激した。

 端にある黒や茶色の棚には、統一感もなくばらばらに入った書類があり、クローゼットの周りには、あたかもさっきまで誰かが着替えたかのように、乱雑に置かれている服があった。

 本当に、正しく男が働いてるって感じのところだ。
その中でも、いい大人じゃない男が。


「ジュエリーのママじゃねぇか!久しぶりだな!!」

 突如、壁にもたれかかってタバコを吸っていた男が、麗羅さんを見て、そう声を上げてきた。

 パッと見20第半ばくらいの若い男だ。
 焦げ茶色の肩まで伸びた髪に、二重のほんの少しだけ垂れ下がった優しそうな瞳をしたその男は、誰が見てもイケメンと言えるような雰囲気を醸していた。


「ええ。お久しぶりです、美桜(みおう)さん」


 麗羅さんは笑って、その男に言葉を返した。

「今日はどうしたんだ?」

「ちょっと美桜さんにお願いがあって……ここで、雇って欲しい子がいるの。――妖斗、挨拶して」


「はっ、はい!……次楽妖斗です、雑用でもホストでもでもやるので、よろしくお願いします」


 フードを外し、俺は言った。