別れても好きなひと
ぎこちない距離
夏本番。

美容室はかなり慌ただしかった。そんな時に美容雑誌で大悟のスタイリングが特集されて余計に忙しさに拍車をかけていた。

「先輩、今晩の飲み会いきますか?」
「うん。いちを顔出すよ?」

高橋君が言っているのは系列店と合同の夏恒例の飲み会。

さすがに重役も来るから行かないわけにはいかない。


その日ははやめに店を閉めてスタッフのほとんどが飲み会に向かった。
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