卒業します

誠ちゃん

プップゥー!!

ヘッドライトの灯りが、水溜まりのアスファルトに照り返し

オレンジの光が夜の街を彩る。

赤信号の交差点を、渡ろうとした少女は

「死にたいなら、他でやれ!!」と

クラクションの音と一緒に怒鳴り散らされた。

ハッと顔を上げると

真っ暗な闇の中を雨に濡れ

傘もささずに歩く自分の姿が…………ビルの窓に映っていた。

雨のためか…………

頬には温かい雫が伝う。

ここまでどうやって歩いて来たのかすら、思い出せない。

ただ、前に前に進み

過去から逃れようと歩いてきた。

この世にこれ程の苦しみがあるのかと感じた

数時間前から……………。
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