無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
欲しいもの



夏向と付き合いはじめて、もうすぐ3ヶ月。


気づけば12月の中旬に差しかかり、セーターやマフラーが必須になっている季節。



今年は一段と寒さが増しているような気がする。




今日は冬休みに入る直前の終業式。


手にカイロを持ちながら、体育館で行われた長かった終業式が終わり、あとは帰るだけ。



終業式のいいところは学校が午前中で終わるところ。



冬休みに入るとはいえ、2週間くらいしか休みないし、課題は結構出てるし。



自分の席で帰る準備をしていると、樹里がわたしの席にやってきて、前の席の子のイスに座った。



「さーて、もうすぐクリスマスですなー」


樹里が何やら楽しそうな顔をしながらこちらを見てくる。



「……クリスマス」



あと数日と迫ったクリスマス。


12月25日、クリスマスでもあるけれど。



「夏向の誕生日プレゼントどうしよう…」


実は夏向の誕生日でもあったりする。

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