恋愛初心者です、お手柔らかに?
疑惑
泊まっていきたい、と言う齋藤君をなだめて、家に帰した私。

「なんで?泊まっていっちゃダメ?」

うー、そんな可愛く言われると、反対出来ない。
だけど、だけど私は心を鬼にした。

「ダメ。仕事だし、一緒になんて出社出来ないから!」

と。

じゃ、また明日、と齋藤君は名残惜しそうに私にキスすると帰っていった。

ここ数日、私の環境がめまぐるしく変わった。

振られたと思っていたのに、両思いだったなんて。
しかも、私が好きになる前から私の事を見ていたなんて、そんな事なんてあり得るんだろうか。

彼女もいるって思ってたの…、ん?あ…

「あー!思い出した!齋藤君って…」

大きな声を出していた。

「齋藤君…彼女いるって社の誰か言ってなかったっけ…」

気になってた事。
あの時感じた事…それは…


私は、それから寝られなかった。
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