恋の宝石ずっと輝かせて2
あの時と変わらない姿。生意気に笑っている。
今はユキの方がトイラの姿よりもずっと年上になってしまった。
やがて、そのトイラの幻影はすっと太陽の玉の中へと消えていった。
歴代の森の守り主たちも同じように消えていく。
最後に光り輝く太陽の玉は黒豹の体の中へと戻っていった。
何も言わずに黒豹は踵を返し、また森の中へと行ってしまう。
キースはウインクし、ジークは手を一振りして黒豹――森の守り主――の後をついていく。
もう彼らには会うことはないだろう。
この世界には二度と戻れない。
そう感じたとき、大きな木もユキの前から姿を消していく。
さようなら。
別れを告げたとき、森は別のものへと変わっていた。
一点を見つめてぼっと立っている母親を心配して緑が近寄ってくる。
「ママ、どうしたの? あれ、泣いてるの?」
ユキは頭を横にふり、足元で心配する緑に思いっきり笑顔を見せた。
「ちょっと風が目にあたったんだ。さあ、帰ろうか。あそこでパパが待ってるよ」
「うん!」
ユキは娘の小さな手を大切に握って、仁の元へと走って行く。
仁は両手を広げて、ふたりを待ち構えていた。
<The End>
今はユキの方がトイラの姿よりもずっと年上になってしまった。
やがて、そのトイラの幻影はすっと太陽の玉の中へと消えていった。
歴代の森の守り主たちも同じように消えていく。
最後に光り輝く太陽の玉は黒豹の体の中へと戻っていった。
何も言わずに黒豹は踵を返し、また森の中へと行ってしまう。
キースはウインクし、ジークは手を一振りして黒豹――森の守り主――の後をついていく。
もう彼らには会うことはないだろう。
この世界には二度と戻れない。
そう感じたとき、大きな木もユキの前から姿を消していく。
さようなら。
別れを告げたとき、森は別のものへと変わっていた。
一点を見つめてぼっと立っている母親を心配して緑が近寄ってくる。
「ママ、どうしたの? あれ、泣いてるの?」
ユキは頭を横にふり、足元で心配する緑に思いっきり笑顔を見せた。
「ちょっと風が目にあたったんだ。さあ、帰ろうか。あそこでパパが待ってるよ」
「うん!」
ユキは娘の小さな手を大切に握って、仁の元へと走って行く。
仁は両手を広げて、ふたりを待ち構えていた。
<The End>