つかまえた!

別れ

「お邪魔します。」

極力明るい声を出して、みぃの家に上がる。

もう、何度も訪れた部屋だけど

これ程緊張するのは、初めの日以来だ。

泣きすぎて、ぼぅっとしているみぃをソファーに座らせて

冷蔵庫の中を確認する。

………………………………やっぱり。

この中は、ホントに空っぽだった。

「ちょっとコンビニに行って、食糧の調達をして来るから
しんどかったら横になってて。」

チュッとおでこにキスをして、ベットから毛布を取ってきて渡すと

素早く携帯と財布を持って出掛けた。

「もしもし、航です。
さっきは、車をありがとうございました。
詳しい説明は、明日するつもりですが
みぃを明日、休ませていいですか?
たぶん、この調子だと無理そうなので。
薬は………詳しくは分からないですけど………睡眠薬か精神安定剤かと。
はい、お願いします。」

一応、二人の明日のお休みを確保した。
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