ストーカー
「でも、あのゲームにシャッター音なんてないのに……」


ブツブツと文句を言った時だった。


後方から視線を感じて立ち止まった。


「遙?」


璃桜が同じように立ち止まり、首を傾げる。


「今、誰かに見られてる気がした」


そう言って振り返る。


しかし、歩道にいるのはあたしたち2人だけ。


部活見学をしていて時間がズレたから、他の生徒達の姿もなかった。


だけど、あたしの心臓は早鐘を打ち始めていた。


これもゲームのし過ぎが原因なんだろうか?


「誰もいないぞ?」


「うん……。璃桜はなにも感じなかった?」


慌てて質問すると、璃桜は大きく頷いた。


「特になにも?」


「そっか……」
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