笑顔でいいの?
圭ちゃんは……………………………。
「ホイッ、着いた!」

エレベーターを降りると

肩に抱き上げられ、そのままリビングまで直行。

靴すら自分で脱がして貰えなかった。

ちょっと、圭ちゃん!?

身長差25㎝の私には

いつも見る風景と違う高さに、びっくりする。

ドサッと下ろされたのは、以前と同じソファーの上。

軽々抱き上げて膝に座らせると

「このウソツキ。」とデコピンされる。

「いったぁ!」

おでこを押さえる私に

「俺の心の方が、痛かったよ!」と言って笑ってる。

ほぅ~っ。

とりあえず、怒ってないみたいだ。

洋ちゃんのところから、強引に引っ張られて帰って

ここに座るまで、会話らしい会話もなかったから

ちょっと不安だったんだよね。

怒らせるようなことをした自覚があるから…………。

「圭ちゃん……………怒ってる?」

「怒ってないけど、肝は冷した。
咲に嫌われたかと思ったから。」

「ごめんなさい。
嫌ったりしないよ…………。
むしろ私が嫌われないかと、不安だった。
笹兄に『圭哉はお兄ちゃんになってくれない。
家族にはなってくれるけど。
咲が受け入れないと、他の女と結婚することになる。
跡継ぎがいるから。』って言われて。
圭ちゃんの年齢やお家のことを考えると、胸がザワザワしたの。
色んなことを考えてたら………
圭ちゃんと二人っきりになることが…………怖くなって…………。」
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