未来の約束
「出会い」と言う名の「再会」
「美和(みわ)。これ、お願い」


隣で仕事をする同期の松岡花音(かのん)に書類を渡される。


「これ、あたしの仕事じゃないんだけど」

「あたしの仕事でもない。でも、その処理が終わらないと、あたしの仕事が片付かない」


花音のデスクに溜まりつつある書類たちを横目に、小さなため息を溢し、頼まれた仕事を始めた。

あたしは、中小企業の事務員として働いている。

就職して、6年。

気付けば、あたしと花音はここでは1番の古株となっていた。

おかげで、仕事に終われる日々。

それなりにいい給料を貰っているが、やりがいは感じない。

むしろ、いつ辞めても悔いはない。

だが新たに1から覚えることを考えたら、今のままでいい。

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