仮眠室で愛を叫べば

初デート

デート当日、朝早くから鏡の前で何着の洋服に袖をとおしただろう。

白衣姿しか見たことがない宮前先生の私服がわからなくて、どうすればいいのかわからない。

無難にワンピースを選び、髪型は両サイドの髪を編み込みにして、サイドで軽く結んだ。

部屋をでるとちょうど起きてきた兄と出くわした。

「おはよう。
なんだ、朝からドタバタしてると思ったらデートか。」

「おはよう。
ねぇ、変じゃない?大丈夫?」

兄はクスクス笑うと
「大丈夫、可愛いよ。
で相手はどんなやつ?
ちゃんと俺に紹介しろよな。
もうすぐ俺もここを出るんだから、恵の一人暮らしに変なヤツを連れ込むのはやめてくれよ?」

「誰も連れ込まないよ。
…そのうち紹介するね。
まぁうまくいったらだけどね。
やばっ!
遅れちゃう!
いってきます。」

「あぁ、気を付けてな」

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