身代わり王女の禁断の恋
母のもとへ
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母のもとへ

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翌日、アルフとともに馬車に揺られて母のもとへと向かった。

着いた先は、想像以上に大きく立派な建物。

白い板壁は清潔感を漂わせ、それでいて窓枠の繊細な彫刻は気品と美しさを感じさせる。

私は建物に圧倒されながらも、アルフに手を引かれて、院内に入った。

母の病室は221号室とのこと。

私たちは、広く清潔な廊下を進み、目的の部屋へとたどり着いた。

すぅ………

私は深呼吸を一つしてからノックをする。

コンコン…

「はい。」

ダニエラの声!

私は懐かしい声に、嬉しくなる。

ガチャ

ドアが開き、ダニエラが顔を覗かせた。

「クリス様!」

私の顔を見たダニエラは、嬉しそうに顔を綻ばせた。

ダニエラは振り返り、興奮気味に大きな声で呼び掛ける。

「奥さま、
クリス様がいらっしゃいました!」

「まぁ!」

奥から、会いたかった母の声が聞こえて、胸が詰まる。

「さ、どうぞ。」

と促すダニエラの視線が、アルフに止まった。

「ダニエラ、アルフよ。
今日はここまで送ってくれたの。」

私は簡単に紹介する。
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