同窓会〜あの日の恋をもう一度〜

追憶

一月三日。
冬休みでお正月の三が日。

昨夜から日本列島を猛烈な寒波が覆っており、珍しく朝から外は強風の影響で吹雪いている。

何だかあの日みたいだな……

通常ならば、公立中学校もお正月の休みで学校が開放される筈がない。
それに加え、もし学生時代だったら警報が発令されているので休校になっている筈だ。

普通ならば同窓会は飲食が伴うものだから、それなりに人数が収容出来るお店やホールで行われるものではないのだろうか。

それに、日中に卒業生とは言え今はもう部外者になる私達に、中学校もよく場所を開放してくれたものだ。
ある意味感心する。

窓の外は突風が吹いており、いつも以上にカタカタと網戸が音を立てている。
風邪を引かない様に、防寒はしっかりとしなきゃ。

私は由美からのハガキの内容を改めて確認しようとバッグの中に入れていたハガキを取り出した。

わざわざハガキを出すなんて郵便代金がもったいない。
みんなSNSで繋がっているならそれで一括で連絡すればいいのに。

私はそのグループに入ってないにしても、由美は私の連絡先を知っているのだから、個別で連絡すれば済む話なのだ。

ハガキには同窓会の日時、場所だけが書かれている。
出欠確認も何もない、単なるお知らせ。

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