【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
恋人遊戯

「うっそー! 美織がピアスしてる! ていうか可愛いんだけど!」

「そ、そうかな……ありがとう」

土曜日は尊さんが仕事で不在だったので、久々に凛子と会い、ランチがてら互いに近況報告をすることになった。

落ち着いた雰囲気の天ぷら専門店を訪れ、互いに同じ天ざるそばを頼んで待つ間、めざとい彼女はすぐに私の耳にきらりと光るピンクダイヤに気が付いた。

「すごいねー、鞍馬さんて。あの美織を一気に不良娘にしちゃうなんて」

「不良娘って……ピアスごときでそんな物騒な」

とはいえ、尊さんに勧められなければ、一生ピアスなんか縁がなかったとも思う。

少しだけ痛みを伴ったけれど、あの満足げな彼の顔を見たら、私も勇気を出して決断してみてよかったと思えた。

昨夜の記憶を反芻してぼんやりしていると、注文していた天ざるそばがテーブルに届く。

お互い一旦話を止め、ひとくちおそばを啜ったところで、凛子が再び口を開いた。

「だって私、あの夜も美織は直前になって逃げちゃうかなって思ったの。なのにまさかちゃーんと最後まで終えて女になっていたとはね……。やっぱ鞍馬さんのテクがすごかったの?」

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