【放浪恋愛】まりなの日記
まりなの日記・1

【家に帰ってきても、いっつもひとりぼっち…】 (昭和55年頃)

5月15日・晴れ

「ただいま…」

ドアにかけられていたカギを開けて家に入っても、そこにいるのはアタシだけ…

今日もまた、父はフライト、母は一流総合商社で一番に出世をすることを夢見てエリート街道を走っている…

この日の夕方、母が帰宅をしていました。

母は台所で晩ごはんを作っていたけど…

晩ごはんは決まっていつも…

アルミニウムの容器のキンレイの鍋焼きうどんだった…

またキンレイの鍋焼きうどんなのぉ~

アタシは口には出さなかったけど、母は『これからセッタイがあるから…』とアタシに言うて、また家から出て行った…

家にいても、母は仕事のことしか頭に亡いので、アタシに夕食の鍋焼きうどんを差し出した後、会社の仕事をしていた…

家族だんらんでごはんを食べることがないので、アタシの心のさみしさはさらにつのっていました。
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