星と星を結んで君を描く
春、君と見つめる
「……おい!星崎(ほしざき)!起きろ!!」

先生の言葉に、俺の体はビクリと震えた。せっかく人が気持ちよく寝てるのに……。

眠い目を擦りながら、社会の先生を見つめる。黒板には、訳の分からないことばかり書かれていた。

……歴史とか訳わかんねー。卑弥呼がどーのこーのとか知らねーよ!

俺は、見ての通り社会が大の苦手。特に日本史。まだ近代なら行ける気がするけど、古代だとなおさら。自慢じゃないけど、歴史だけなら赤点取れる自信あるよ!

あーあ……早く終わってくんねぇかな。先生のせいで目が覚めたし。

この授業が終われば、給食を挟んで俺の大好きな理科の授業。その次は大好きな数学。やったね!

俺の名前は、星崎 煌雅(こうが)。天体観測が趣味の中学2年生。部活は帰宅部。

キーンコーンカーンコーン……。

授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り響く。やったぜ!これ程、嬉しいことは無いよ

礼をし、俺らは机をくっつけて4人班を作る。同じ班には、俺の幼なじみの青羽 一夜(あおば いちや)がいるんだ~。

給食の準備をし、俺らは食べ始める。すると、一夜が話しかけて来た。

「ねぇ、煌雅」

「ん?」

「今日、お前ん家行って良い?」

「OK」

これで二人の約束は成立。一夜が何時に来るのか、何が目的なのかなんて把握している。
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