放課後の魔法使い
放課後の魔法使い



学校なんて、大嫌い。


明日は、絶対に休んでやる......って決めているのに。

私は、毎日学校に行く。


「ねぇ、明日も学校来るよね?」
「明日は、行かない」

「嘘」
「本当に、明日は学校なんて来ない」

放課後の教室には、誰もいないはずなの。

それなのに、彼だけはいつもいる。

「そう言ってもきっと、明日も学校に来るんでしょ?」
「本当に、行かないから」

「そんなこと、思ってないんじゃない?」
「思ってるよ。毎日、学校なんて行かないって」

「なら、どうしてくるの?」
「それは......」

「それは?」
「きっと、魔法使いでもいるの。学校に来る魔法をかけてるんだよ」

苦しい言い訳。

魔法使いってなんだ。
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