危険なキミの溺愛
初めまして、お嬢様
「初めまして、お嬢様」



スーツを着た男の人は目の前でスっと跪くと、頭を軽く下げた。



お、お嬢様っ!?



えっ…誰なの?



高校生…では、ないよね?



それにしても、ものすごいイケメン!!



「申し遅れました。私は中川湊様専属の執事、シンと申します」



せっ、専属執事!?



すごい、やっぱりスケールが違う。



執事なんて物語にしか出てこないのかと思ったよー。



そして立ち上がると、一礼をする。



「奥様からの伝言をお伝えしたくこちらへ参りました。突然の訪問をお許し下さい」



奥様…湊のお母さんのことだよね。



伝言…ってなにかな。



辛そうだったし、今はそっとしておいた方がいいのかも。



「今眠ったところなので…私が聞きましょうか?」



「いえ。ちょっと失礼します」



微笑んだあと、私の意見は無視して家の中へと入っていく。



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