堕とされて、愛を孕む～極上御曹司の求愛の証を身ごもりました～

4＊二度目のデートは甘く優しく

　兄とともに病院からタクシーで自宅に帰り、母が用意してくれていた夕食を囲みながら、改めて母と兄に話をした。

　自分が妊娠していること、そしてお腹の子の父親である京極志門さんという男性と結婚したいのだということを。

　母は驚きつつも祝福してくれたが、兄は顔面蒼白で絶句。ダイニングテーブルの席から立ちフラフラとキッチンに移動すると、シンクに手をついてがっくりうなだれてしまった。

「ちょっと浩介。ショックなのはわかるけど、瑠璃の顔を見てみなさいよ。このところずっと元気がなかったのに、今はこんなに目をキラキラさせてる。その京極さんって人のこと、本当に愛してるのよ」

　兄を説得しようとしてくれる母の優しさに、胸がほわっとあたたかくなった。

　目がキラキラしているかどうかは知らないけれど、塞ぎがちだった心が嘘のように軽くなっているのは、本当だった。

　つわりの症状も心なしか治まっていて、今までの体調不良は心の不調も深く関係していたのだと悟る。