恋を知らない花~初恋~
5
それから間もなくして美穂ちゃんが来てくれた。

「せんぱ~い!大丈夫ですか?どこ?どこ触られたの?」

そう言いながら駆け寄ってきて座っていた私の肩を抱きしめた。

「大丈夫よ。迷惑かけてごめんね…そんなにべったり触られた訳じゃないのよ。仕事大丈夫なの?」

私は美穂ちゃんの肩をポンポンッと叩くと抱きしめられてた手が緩んだ。

「私○×印刷の人許さない!昨日の電話そうですよね?ため息ついてましたもんね。」

私の隣のイスに座り直して鼻息荒くそう言って怒ってくれていた。
でも私が真中さんにあんなことしたばっかりに…

「ううん、担当の真中さんは違うし、そもそも悪いのは私なのよ。私がだらしないばっかりに…」

「先輩は悪くない。何が理由であれセクハラされていいはずはない!元気なら課長が気分転換に遊んで来いって、どうします?」

ワザと私のために明るくしてくれてるんだろうな。たぶん…

それから前から行きたいねって言ってたランチを食べに行き、飲み物とコンビニスイーツを買い込んで私の家へ行った。
見たいって言っていたDVDをみたり、美穂ちゃんの彼氏の話や恋バナを聞いた。
私は今まで恋愛をしたことないし、彼氏もいないって話をすると驚いてた。

夕方になりそろそろ仕事が終わる時間になった。
もともと事務の美穂ちゃんは定時退社の事が多い。
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