あれから、茅野君の怪我も、ずいぶん良くなったみたい…


ものすごい回復力だ。


病院の先生には、傷はそれほど深くないって言われたらしいけど…


一歩間違えたら、命の危険もあった。


茅野君は、身を呈して、私を守ってくれたんだ。


感謝してもし切れないよ。


本当に…茅野君には、助けられてばっかりだな…


だけど…


やっぱり…


その気持ちに応えることは、出来ない。


申し訳ないなって…


あれからずっと思ってる。


それにしても…あのナイフの男は、いったい、誰だったんだろう。


何も奪わずに、傷だけ負わせて…


ハッキリ顔は見れなかったけど、たぶん、知らない人だと思う…


警察は、通り魔の犯行だろうと言ってた。


それならそれで、早く捕まえて欲しいよ…


本当に…今でも思い出すとすごく怖いから。


絢斗には、もちろん報告はしたけど、茅野君に告白されたことまでは、言えなかった。