一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

【色々今まで迷惑をかけてすまなかった。鏡花と幸せになるよ。だからお前も幸せにな 蓮人】
そう書かれた文字に私は納得して、「よかったですよね」そう言って真翔さんに笑顔を向けた。
「よくないだろ。勝手にやれよ」
文句を言いながら真翔さんはスマホをポンとサイドテーブルに置くと、私の手を引きベッドに横たえた。

「両思いだったんですよ。あの二人」
私は鏡花さんがきっとあの後、何かしら頑張ったんだろうと嬉しくなる。

「咲綾。そんなことどうでもいい。こっちみろ」
目の前にはムッとした表情の真翔さんの顔があり、私は楽しくなりクスリと笑い声をあげた。
「ほら、やっぱり蓮人さんは俺の邪魔をするんだよ」
うなだれるように言った真翔さんに、私は自分から真翔さんにキスをする。

「続き……しないんですか?」
照れたように言った私に、真翔さんは大きなため息を付く。

「本当に咲綾。可愛すぎる。俺はずっとこうして咲綾に翻弄されるんだろうな。あの夜みたいに」
そう呟くと、大好きな笑顔を真翔さんは私に向ける。
「咲綾、大好きだよ」
「私も大好きです」
真翔さんの言葉に、私も答えるとどちらからともなくキスをする。

あの一夜から始まった恋は、これからもずっと続いていく。

あなたと一緒に……。


End.

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