あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎

十二、ビーチリゾートへ



翌朝、チェックアウトした史緒里を
晴紀は迎えに来た。

「サムイ、リゾートだから、
 一人部屋とかなくてさ、
 2ベッドルームの部屋しかなかったんだけど」

バンコクからサムイ島まで1時間のフライト、
サムイ空港は、まるでテーマパークから
飛び出したような可愛らしい空港だった。

ビッグブッダなど観光し昼食を済ますと、
ホテルに向かった。

プライベートビーチが広がり、
各部屋には小さなプールが付いていた。
ホテルの敷地内を散策するだけでも楽しめた。

夕食を済ませ、二人はビーチを歩いていた。

明るい月夜だった。

浜辺に腰掛けると、二人静かに座っていた。

ふと、晴紀が話し始めた。
「僕、ずっと君の事が好きで、
 だから、今、とても幸せだなって…」

史緒里が戸惑っていると、晴紀は我に返った。

「わっ、僕、今、何て?
 え、なんか、心の声が出ちゃった?」

慌てる晴紀に、史緒里は笑った。
そして言った。

「私も好きですよ」

「え?」

「好きじゃなきゃ、遥々タイまで来ませんよ?」

滑走路の向こう側へ、
それは、海の彼方へ続いていた。

時差1時間の距離で微笑んでいた。





✈︎✈︎第4章 完✈︎✈︎


❥ ❥筆者より❥ ❥
史緒里と晴紀のラブストーリー、
お読み頂きありがとうございました♪

第5章、鋭意準備中です ✈︎
今しばらくお待ちください!



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