虹の彼方へ～運命の赤い糸は１枚の写真～ 《シリーズ本編》

ポーカーフェイスの裏

　翌日いつもの時間に出社した蓮。

　誰も気づいていないが、蓮は内心ソワソワしている。

　昨日の昼、弁当屋の女性を見てからずっと彼女のことが気になってしかたない。

　今まで自分から人を好きになったことがなく、学生の頃から見た目で寄ってくる女にうんざりしながらも、適当な付き合いはしてきた。

　この職業に就いてからは、そんな適当な付き合いにも制限が掛かり、始終見張られている感覚になり軽い付き合いですらできなくなってしまった。

　そんな蓮が、初めて自分から気になる女性に出会ったのだ。

　顔ももちろん綺麗な印象だが、上手く言えないが彼女が醸し出す雰囲気？オーラ？に惹かれている感覚だ。

　名前すら知らない彼女に何としても接触したい。