日々は平和に過ぎていき、二月の末には大雅さんと一緒に実家を訪れ、結婚のこと、それに私が副検事を目指すことについて両親に話した。

 両親は驚いていたものの、エリート検事の大雅さんが結婚相手だということにはふたりともうれしそうだった。

 また、副検事の件に関しても特に反対されることはなかったので、拍子抜け。

 母はもともと、事務官を辞めさせるために私にお見合いをさせようとしていたくらいなのに……。そう思っていたら、父が後でこっそり教えてくれた。

『前に話した検事ドラマの最終回でな、事務官の女性が、和香菜のように副検事を志すんだ。その凛とした生き方にえらく感動していたから、そのせいだと思う。父さん自身も、あのドラマで和香菜の仕事をちょっと見直したしな』
『なるほど、そういうことね……』

 今まで、検事の道を泣く泣く諦めてきた私の気持ちはなんだったんだ……。

 そう思わなくもなかったけれど、とりあえず悩みの種がなくなって、心は晴れやかだった。