隣のキケンな王子様!

*八つ当たり



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「あれ? 指輪は?」



講義室の中。


シャープペンを持つあたしの右手の異変に気付いた亜矢子が聞いてきた。



「めずらしいね。つけてないなんて」


「……落としちゃったの」


「え? うそっ。いつ? なんで? どこに? 見つからないの?」


「亜矢子……、声、デカイ」


「あ。やば」



他の学生と講師の視線がこっちに注目して、あたしたちは肩をすぼめた。



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