寝室に着いた途端、

陽生は日葵を抱き抱えるようにしてベッドに横たわった。

「ずっと無理してたんだろう?頼りない夫でごめんな・・・」

「ううん。私こそ、ずっと陽生さんに無理させてた。甘えてごめんなさい」

涙目の日葵が可愛い。

まだ完全には元に戻らない日葵のお腹だったが、母乳をあげているからか、日葵の全体的な体型はほぼ出産前のように戻りつつあった。

しかし、陽生の両親が言ったように、お互い顔色が悪い。

頼るべき人がいなかった状況では、そのことに気付いていても、二人とも無理せずにはいられなかった。

今はただひたすらに惰眠を貪りたい・・・。

「今は眠ろうか、日葵」

「そうだね。眠ったら元気が出るかな・・・」

二人は正面から抱き合って目を瞑った。

暖かな互いの体温が心地よい眠りを誘う。

ひとときの二人だけの時間。

親になったとはいえ、こうした夫婦の時間も必要だ。

゛ここは敢えて大人になって、真島本家の面々の力を逆利用すべきだな゛

腹黒ブラック陽生は、これまで選択してきた軌道を修正し、親を巻き込むルートを選択し直した。