好色歯科医が初めて真剣な恋をしました
2

「真美。食事の前に 買い物しようか。」

エレベーターを待ちながら 駿平は 真美に言う。

デートの度に プレゼントをすることは 駿平の自己防衛。


「この前も 買ってもらったから。そんなに いいよ。」

プレゼントを 当たり前と思わないところも

駿平が真美を 気に入っている 理由の一つ。


「洋服なら 何枚あっても いいでしょう。」

アーケードフロアーで エレベーターを降りて

駿平は そっと 真美の肩を抱く。

少し はにかんだ顔で 真美は 駿平を見上げた。



クリニックの スタッフは皆 いつも綺麗にしている。

肌や髪の手入れ 上品な服装。


お給料が 他よりも高いのは

そのための手当てだと みんな 認識していた。



抱かれた後に 自分から 物をねだる子は

トラブルに なりやすいと 駿平は思う。

わきまえずに 勘違いをするから。


プレゼントは 惜しくないけど

そういう子とは 疎遠になっていく。


今のスタッフは その点も よくわかっている。

自分のプレゼントを 他の子の物と 比べたりもしない。


真美は その中でも 遠慮深いから。

逆に 駿平は 真美には 色々 与えてしまう。





 
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