cigarette love【完】
その3.近所のお兄ちゃん
私が煙草を吸い始めたのは、彼への憧れからだった。
「へえ。美郷(みさと)って煙草吸う人?」
ベランダで煙草を吸っていると、隣の家の2階の窓から、トキちゃんが顔を覗かせた。
「まぁね」
「あんま吸いすぎんなよー」
「トキちゃんが言っても説得力に欠けるんですけどー」
「はは。そりゃそーか」