cigarette love【完】
その3.近所のお兄ちゃん



私が煙草を吸い始めたのは、彼への憧れからだった。



「へえ。美郷(みさと)って煙草吸う人?」



ベランダで煙草を吸っていると、隣の家の2階の窓から、トキちゃんが顔を覗かせた。



「まぁね」


「あんま吸いすぎんなよー」


「トキちゃんが言っても説得力に欠けるんですけどー」


「はは。そりゃそーか」



< 21 / 83 >

この作品をシェア

pagetop