意地悪執事はお嬢様を独占したい
Ⅰ. 意地悪執事は私のことが好きすぎる
「千結様、おはようございます」
「おはよう、一条」
私、栗栖千結(くりす ちゆ)は栗栖グループ社長の娘のご令嬢……とは少し程遠い高校2年生。
私はご令嬢っていう柄じゃないから。
今私に挨拶したのは、私の専属執事の一条朔夜 (いちじょう さくや)。
この人は──────
「やはり、千結様が世界で一番可愛いですね」
私のことが好きすぎる。
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